『群馬実践塾・第T期生・第4回の宿題レポート』          2008年12月5日 登録

 

組織を生き生きさせる実際的方法
「評価」を読んで

株式会社 日産サティオ宮城
渡辺 敬一

『結果をともに味わっているか?』

「良い評価」を得られれば必然「対価」にも期待がかかる、金銭的な対価を支給することやそれなりのポストを与えることももちろんいいのだが、それよりたった一言、「よくやった」「頑張ったな」「期待してるぞ」などの一声が欲しい。それだけでも十分人は感動する、やる気が出るのではないだろうか。そもそも金銭的な対価や昇級等は実行されるまでに時間がかかる。部下がすばらしい成果を出したなら遅滞なくそれを「評価」し、賞賛すべきと思う。それこそ「結果をともに味わうこと」なのではないかと思う。それともこれは未だ未熟で人離れできない自分が『感情移入』をしたあげく生み出したエゴなのだろうか・・・?
最近あまり人を誉めることが少ないような気がする。それというのも「評価」を行うべき管理者自体がプレーヤーサイドに偏り、忙しさ故に「評価」ができない状況に陥っているのではないだろうか?こうなると、部下からは「本当に上司は自分を見てくれているのだろうか?正当な評価を下してくれるのだろうか?」と疑心暗鬼にかられ、上司はおろかまわりのスタッフにさえ不信感が生まれてくる。結果殺伐とした雰囲気が職場に蔓延してしまう・・・。
 せっかく『良い評価』がそこにあるのなら人間的感情を出し惜しみせず褒め称えあい、ともにみんなと『結果を喜び味わって』みたいと思うのだが・・・。

渡邊敬一さんの、
「伊香保実践塾・宿題Cレポート」は、
「第T期生・第3番目」の到着でした。
ありがとうございました。

渡邊敬一さんはこの「レポート」で「評価」の勘所を衝いている。
いわく「評価」が金銭的な対価や昇級昇進が実行されるまでには、
時間がかかり過ぎてしまう。
それより部下が素晴らしい成果を出したのならば、
遅滞なくそれを評価し賞賛すべき思うと。
たった一言「よくやった」「頑張ったな」「期待してるぞ」の一声で、
人は励みを感じ気持ちよく働けるというものである。
それこそ「結果をともに味わう」ことなのではないか思うとも。
部下は「上司は本当に自分を見てくれているのだろうか」
「正当な評価を下してくれているのだろうか」と、
疑心暗鬼にかられてしまい…、
それでは毎日が仕事どころでは無くなってしまい、
そんな職場では人々の心が荒れてくるに決まっていよう。
そういう職場こそ「組織の活性化」が必要なのである。
「チーム・マネジメント」の哲学とその方法を駆使して、
組織に潤いと活力を漲らせようではありませんか。


Monday, December 01, 2008 8:31 PM

 

組織を生き生きさせる実際的方法(『評価』)を読んで

株式会社ボルテックスセイグン
 唐澤 仁志

評価で考えられる一番の本質及び目的は、「適正に評価を行う」ことではなく、「組織のパフォーマンスを高める」ことで、具体的に展開すると「@従業員にあるべき行動等を促す」「A経営上必要な人材を育てる」「B適切な人材を配置する」ことかと思います。
しかしながら、現実には企業規模が大きくなるにつれて、「部下が多い」「時間が足りない」等の理由で、部下とのコミュニケーション不足に繋がり、上記の本質及び目的を果たしていない限り、その評価はうまくいっていないとものと思われます。
確かにどんなに、考課者訓練、目標設定研修、フィードバック研修などの評価のバラツキがなくなるよう部門横断的な評価者会議を設置したり、評価の一連のプロセスを徹底させたりしてその運用だけに目を向けても評価制度が機能しているとは言いがたい現状のように思われます。
会社が期待する役割・職務の遂行を促し、さらには職務遂行に必要となる能力、スキル、知識、態度、価値観を会社からのメッセージを示し、本人が現状とのギャップを自己認識して埋めるべく目標値と行動計画を設定し、そのポテンシャルを発揮できる適材適所に配置していくことが評価の本質ではないかと思われます。
結論としては、やはり人材を育成しておかないと、どんな仕組みもうまくいかないだろうし、理想的には、その仕組みを運用することが育成につながり、そこで人材が育成されたら、さらに高いレベルの仕組みを導入し運用する、といサイクルができれば最高で、そうなるためには、やはり目標管理でも、他の仕組みでも、そこに育成的な視点を含み、実際に育成されるような方向で運用することが原則です。このような取組みを続けていけば、最終的には、仕組みがなくても、社員が自主的に動くような企業に成長していくはずかと思いますので、今後、社内で毎月実施している目標管理進捗のための会議は、管理の見える化として、「@定性的データ(言葉の世界)」はプロセスの管理として、「A定量的データ(数字の世界)」は業績成果の管理としてバランスよく各々の課題解決に向けての進捗管理ツールにまとめるよう一層充実させ、VORTEX独自のマネジメント・サイクル(R(現状把握)→P(年度方針・目標)→D(実行計画・実施)→C(振り返り・評価・是正改善)を定着化させながら、「査定型」の業績評価と「育成・行動プロセス型」の行動評価への人を動かし、育てる人事評価制度へと進化していきたいとと考えております。

以上

唐澤仁志さんの、
「伊香保実践塾・宿題Cレポート」は、
「第T期生・第2番目」の到着でした。
ありがとうございました。

唐澤仁志さんは「評価」について根本的な見方をしている。
いわく「評価」とは「適正に評価をおこなう」ことではなく、
「組織のパフォーマンスを高める」ことで、
@「社員にあるべき行動をうながすこと」
A「経営上必要な人材を育てること」
B「適正な人材を配置すること」であると云う。
けだし名言であろう。
しかし企業規模が大きくなるにつれて、
コミュニケーションがうまく行かなくなり、
人事考課訓練や目標設定研修やフィードバック研修などの、
評価のバラツキを無くすための手を打ってはいるのだが、
「未だにその評価制度が機能しているとは言い難い」と。
「評価」に限らず企業組織体には「夢と希望」があるのだが、
そのいずれもが実現の域に達しておらず、
苦悩しているのが実態であり現状であると云う。
そしてこれからの自分の会社組織での試みとしては、
毎月実施している「目標管理進捗のための会議」に、
「管理の見える化」として、
@「定性的データ」はプロセスの管理として、
A「定量的データ」は業績成果の管理として用い、
B「VORTEX独自のマネジメント・サイクル」を定着させながら、
C「査定型」の業績評価」と「育成・行動プロセス型」の行動評価を確立し、
D結局は「育てる人事評価制度へと進化していきたい」と締めくくっている。
実現への着実な制度と行動変容を期待しておこう。

ではでは。 (by 坂部正登)

Monday, December 01, 2008 8:36 AM

 

組織を生き生きさせる実際的方法『評価』

モンキーポッドクラブ
益本 裕美

 モンキーポッドでは18名の子ども全てに保育担当がいる。パートで週3回勤務であっても、担当をつけて主体的に保育を進めてほしいという願いがあるからだ。10名の指導員を3グループに分けて、毎月1回のグループ会議において自分の担当児童の『保育の評価と課題』について発表し、グループ内から意見をもらっている。グループ会議には正規指導員2名と希望があればそのグループに属する児童の保護者も参加している。
発表の内容は
@ 1ヶ月関わってみてどうだったか。「先月の課題達成できたか」
A事実。「子どもの行動の事実と私の対応の事実」
BAの様子から子どもについて私はどう思ったか、考えたか。
CBを踏まえて1ヶ月どうかかわりたいか。「保育課題」
Dグループとしてどう関わりたいか、共通する注意事項等「グループ課題」
 この会議は、子どもの課題や問題行動を取り上げて「何とかしたい」と成りがちだが、担当者の保育について、話し合うように心がけている。しかし、担当指導員のとらえ方が、曖昧であったり、自分の保育の課題が見つからない指導員は、この発表がぼやけてしまい、ダラダラと一ヶ月が過ぎてしまうのである。そのためスタッフに、誰もが人目で解かるグラフを書いてもらうことを呼びかけている。グラフでは、曖昧な言葉では無く、数字で保育課題がどれだけ達成できたか?が人目でわかるからだ。保育課題が定まらないスタッフについても、グラフを基に皆が意見を出し合うことで新たに具体的な課題へと本人が模索してくれる。自分で課題を明確に打ち出すことは、意欲が高まり、保育が楽しくなっていく。
 人が人を相手にする仕事では、数値化するのは難しい。しかも、障害児保育は、短期間での成長発達が目に見えにくい。そのため、毎日を事故無く過ごすことで流れてしまいがちである。しかし、数値化(グラフ)のヒントが見つかった指導員は、成長が早い。それは、明確な目標により具体的行動が見えてくるからだ。
指導員が自ら課題を立て、スタッフ一同が、指導員の課題を評価し、協力することでチームとして子どもを保育する醍醐味が生まれる。この積み重ねは、人を気持ちよく仕事をしてもらう要であるとこの頃、痛感している。お蔭様でモンキーポッドクラブのスタッフは、最高の人材に恵まれ人間関係が非常に良い職場だと私は、何処でも自慢している。

益本裕美さんの、
「伊香保実践塾・宿題Cレポート」は、
「第T期生・第1番目」の到着でした。
ありがとうございました。

益本裕美さんは「障害児学童保育」のリーダー指導員である。 
18名の障害児学童たちと約20名近い指導員とその補助者がいる。
益本裕美さんはその全ての責任者なのである。
障害児たちは学童保育所の「モンキー・ポッド・クラブ」へ来ている間は、
誰一人として目が離せない。
そんな忙しい障害児学童保育所では学童たちの面倒を見ていくために、
毎日(毎月)の「課題」と「評価」の繰り返しが欠かせないのだという。
一人の障害児学童を受け持つ指導員に自分なりの「課題」を持たせ、
一ヶ月間に渡って障害児学童の行動を観察しながら保育していく。
そしてその「課題」を「定量データ化」して毎月「グラフ」に描かせ、
担当チームごとにミーティングをするのである。
そこで「課題」がハッキリしている担当指導員は「グラフ化」が出来、
それを全員の前で発表するので「他人にも理解され易く」、
さらに翌月への「課題」が発見されていくのだと云う。
だが一方「課題」がぼんやりしている担当指導員は、
毎日障害児を保育していく中で「定量データ」が集まらず、
一ヶ月経っても「グラフ化」が出来ず、
したがって次月の「課題」もぼやけてしまうのだと云う。
このように、
障害児学童保育所では「課題」と「評価」が繰り返されて行くことによって、
指導員自身が成長して行くのである。
「課題」と「評価」の繰り返しが人を育てていると行ってもいいであろう。
だが、
我々の企業活動の中ではどうして「評価」が後回しになっているのだろう?
やはりこれは企業活動では「目先の儲けが先に立ち」、
本当に社員を育てるためのシステムが確立されていないからではないだろうか。
「課題」こそが「評価」を規定し、
「評価」が次の「課題」を発見させていくのだと云う。
そのための「最大の武器」が「定量的データである」と益本裕美さんは云う。
益本裕美さんの「レポート」は更に云う。
「指導員が自らが課題を立て、
スタッフ一同が指導員の課題を評価し協力することで、
チームとして子どもを保育する醍醐味が生まれる」と。
そして「その積み重ねこそが人に気持ちよく仕事をしてもらう要」であると、
この頃痛感しているとも云っている。
お陰様でモンキーポッドクラブのスタッフは最高の人材に恵まれ、
人間関係が非常に良い職場だと私はどこへ行っても自慢している」と。
まさに仕事の醍醐味これに尽きると云っても過言ではあるまい。
「課題が定量的データを生み」
「定量データが評価を決定付け」
「評価が次の課題を見付け出していく」
見事な仕事の繰り返しである。
ちなみにここで坂部が一言付け加えるならば、
この障害児学童の指導員たちはそのほとんどが無給か、
無給に近いボランティアで働いている人々ばかりである。

Monday, November 24, 2008 2:21 PM

 

 


 

 

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