組織を生き生きさせる実際的方法(『評価』)を読んで
株式会社ボルテックスセイグン
唐澤 仁志
評価で考えられる一番の本質及び目的は、「適正に評価を行う」ことではなく、「組織のパフォーマンスを高める」ことで、具体的に展開すると「@従業員にあるべき行動等を促す」「A経営上必要な人材を育てる」「B適切な人材を配置する」ことかと思います。
しかしながら、現実には企業規模が大きくなるにつれて、「部下が多い」「時間が足りない」等の理由で、部下とのコミュニケーション不足に繋がり、上記の本質及び目的を果たしていない限り、その評価はうまくいっていないとものと思われます。
確かにどんなに、考課者訓練、目標設定研修、フィードバック研修などの評価のバラツキがなくなるよう部門横断的な評価者会議を設置したり、評価の一連のプロセスを徹底させたりしてその運用だけに目を向けても評価制度が機能しているとは言いがたい現状のように思われます。
会社が期待する役割・職務の遂行を促し、さらには職務遂行に必要となる能力、スキル、知識、態度、価値観を会社からのメッセージを示し、本人が現状とのギャップを自己認識して埋めるべく目標値と行動計画を設定し、そのポテンシャルを発揮できる適材適所に配置していくことが評価の本質ではないかと思われます。
結論としては、やはり人材を育成しておかないと、どんな仕組みもうまくいかないだろうし、理想的には、その仕組みを運用することが育成につながり、そこで人材が育成されたら、さらに高いレベルの仕組みを導入し運用する、といサイクルができれば最高で、そうなるためには、やはり目標管理でも、他の仕組みでも、そこに育成的な視点を含み、実際に育成されるような方向で運用することが原則です。このような取組みを続けていけば、最終的には、仕組みがなくても、社員が自主的に動くような企業に成長していくはずかと思いますので、今後、社内で毎月実施している目標管理進捗のための会議は、管理の見える化として、「@定性的データ(言葉の世界)」はプロセスの管理として、「A定量的データ(数字の世界)」は業績成果の管理としてバランスよく各々の課題解決に向けての進捗管理ツールにまとめるよう一層充実させ、VORTEX独自のマネジメント・サイクル(R(現状把握)→P(年度方針・目標)→D(実行計画・実施)→C(振り返り・評価・是正改善)を定着化させながら、「査定型」の業績評価と「育成・行動プロセス型」の行動評価への人を動かし、育てる人事評価制度へと進化していきたいとと考えております。
以上
唐澤仁志さんの、
「伊香保実践塾・宿題Cレポート」は、
「第T期生・第2番目」の到着でした。
ありがとうございました。
唐澤仁志さんは「評価」について根本的な見方をしている。
いわく「評価」とは「適正に評価をおこなう」ことではなく、
「組織のパフォーマンスを高める」ことで、
@「社員にあるべき行動をうながすこと」
A「経営上必要な人材を育てること」
B「適正な人材を配置すること」であると云う。
けだし名言であろう。
しかし企業規模が大きくなるにつれて、
コミュニケーションがうまく行かなくなり、
人事考課訓練や目標設定研修やフィードバック研修などの、
評価のバラツキを無くすための手を打ってはいるのだが、
「未だにその評価制度が機能しているとは言い難い」と。
「評価」に限らず企業組織体には「夢と希望」があるのだが、
そのいずれもが実現の域に達しておらず、
苦悩しているのが実態であり現状であると云う。
そしてこれからの自分の会社組織での試みとしては、
毎月実施している「目標管理進捗のための会議」に、
「管理の見える化」として、
@「定性的データ」はプロセスの管理として、
A「定量的データ」は業績成果の管理として用い、
B「VORTEX独自のマネジメント・サイクル」を定着させながら、
C「査定型」の業績評価」と「育成・行動プロセス型」の行動評価を確立し、
D結局は「育てる人事評価制度へと進化していきたい」と締めくくっている。
実現への着実な制度と行動変容を期待しておこう。
ではでは。 (by 坂部正登)
Monday, December 01, 2008 8:36 AM