『群馬実践塾・第T期生・第1回の宿題レポート』          2008年10月31日 登録

 

『チームマネジメント』を読んで

H20.7.30
株式会社 日産サティオ宮城
総務課 渡邊 敬一

 いずれ解決すべき『問題』に対し、早急な打開策を求める点においては我が部署の現状とピタリと一致する。そこには『人を育てる』概念は一切垣間見れない。現在我が部署において以前から懸念されている一つの『問題』がある。それはずいぶん前から改善を要求されているものではあるが、しかしながら一向に改善の兆しは見受けられない。何故か・・・、まさしく『問題発見のプロセス』が行われていなからではないか?ミーティングで行われるのは決まって「あーしたらどうだろう、こーしたらどうだろう」という方策の議論だけ、なぜその『問題』が発生したかについての議論は無いのである。自分も含めてその件については誰も追求をしようとしていない、やはり解決を急務とする旧態以前とした体質がまかり通っているからであり、それが当然という意識が根底に根付いてしまったからであろう。あるいは『問題』を追求した所でどうせ変わらないという、あきらめに似たような風潮が蔓延してしまっているからだろうか・・・。
 現状に根付いてしまった『ノーマネジメント』的な体質を覆すには『チームマネジメント』を実践して行くことが最良であり、幸いというべきか、懸念されている『問題』はいまだ解決されておらず、これを機会にスタッフ全員で『チームマネジメント』を実践し、充実感・達成感を得られる『問題』の解決を行いたい。

渡邊敬一さんの、
「伊香保実践塾・宿題@レポート」は、
「第T期生・第1番目」の到着でした。
ありがとうございました。 (by 坂部正登)


渡邊敬一さんは、
今回のこの「宿題レポート」を書くに当たって、
自職場の問題に置き換えて考察を深めている。
大変好感のもてる読み方である。
自部門では以前から改善を要求さされている「問題」があるのだが、
一向に改善の兆しがない。
それ何故か?
この宿題の小冊子の書かれている「チームマネジメント」
と云う問題解決の方法論と照らし会わせて考えてみるに、
「問題発見のプロセスがおこなわれていないからではないか」と気づいた。
「何故その問題が発生したのか」についての議論がされた事は全くなく、
「あ〜したらどうだろう!!! こ〜したらどうだろう??」という方策の議論だけ。
やっぱり解決を急務とする旧態依然とした組織体質がまかり通っている、
と我が部門の問題解決体質を的確に指摘している。
「実践塾」の第一回目を終了しただけなのに、
この渡邊敬一さんの理解の仕方は鋭い。
現状の根付いてしまった「ノーマネジメント的な体質」を覆すには、
「チームマネジメントを実践していくことが最良であろう」と思う。
幸いにも我が部門では懸念されている問題はいまでも解決されておらず、
この機会にスタッフ全員を巻き込んで「チームマネジメント」を実践して行き、
「充実感・達成感を得られる問題解決をおこなっていきたい」と、
渡邊敬一さんは締めくくっている。
鋭く慧眼なものの見方であろう。

ではでは。 (by 坂部正登)

 

組織を生き生きさせる実際的方法
「チ−ム・マネジメントとは」の感想文

株式会社ボルテックスセイグン
人事グル−プ 唐澤 仁志

今回の感想文に提出にあたりまして、現在取り組んでおります弊社の組織開発の事例と照らし合わせながら作成致しました。
「企業は人なり」。人材育成は企業活動の根本を左右するにもかかわらず、現実は言葉が上滑りしているように感じることがあります。厳しい経営環境の下、目先の業績の確保、合理化・コスト削減を追及するあまり、従業員に仕事や管理の心得を習得させる機会をなくしたり、コミュニケーションを含めた幅広い人材育成の責務を十分に果たせず、組織力や現場力の低迷に繋がり、事故・品質トラブル・オペレーションミス等や不平不満による離職率の悪化を引き起こすケースも多いかと思われます。
問題の根幹は世代間の考え方・感じ方の違いも考えられますが、仕事を通じて育てていく、つまりはOJTを基本とし、提案と安全管理により全体をマネジメントできる人材の育成していく仕組み作りとコミュニケーションの欠如が主な要因とも考えられますが、
当社の管理職(UL以上)も仕事の中身は「マネジャー」より「プレーヤー」に偏り、部下育成は会社が育成するもので、自分たちのOJTで実施するものではないという考え方が多く、部下育成に関する役割認識が低く、「部下の意識が低い」「会社の仕組みが未整備」など、「他責」視点での原因抽出が多く、結局様々な制度を構築しても、中途はんぱに終わり、定着しない傾向も見受けられました。
そんな中、昨年10月よりグループ含めた管理職(UL以上の25名)WS研修を外部講師を招き、下記((1)から(4))の内容を実施し、強化を図って参りました。
(1) 部門ミッション(使命)と「あるべき姿」の明確化
  @自部門のミッション(使命)と「あるべき姿」の作成
(2)「マネジメント」についての一定の理解の進展
  @「マネジメント」と実務の違い(管理職の役割・責任)
  Aマネジメント・サイクル(R−P−D−Cサイクル)の回し方
  B「目標による管理(MBO)」の意義、仕組みと各マネジメントフォーマット
  (R−P−D−Cサイクル)の再構築など
(3)年次経営計画策定内容のレベルアップ
  @セイグン、各関連会社の全社年次経営計画の策定(ボトムアップからトップダウンへ)
  A本部目標・方針の明確化・具体化と、それにもとづくユニット目標の設定 (セイグン)
  B各本部・各ユニット、および各関連会社の実行計画の具体化
  C08年度 全社年次経営計画 (セイグン、各関連会社)
  D08年度 各本部・各ユニット目標・方針書および実行計画書
(4)月次進捗管理のための資料
  @月次行動計画書 (管理職としての月次課題の設定と行動計画の具体化)
  A課題管理表 (課題解決に向けての進捗管理ツール)

その中での不十分な点としては、
 @ 自律的・能動的なマネジメントにはなっていない
 A 実行計画の具体性がまだ十分ではない
 B 問題解決能力のレベルアップが不十分
等があげられ、今後の課題としては
(1)「目標による管理(MBO)」の全社展開と定着化
 @進捗管理の仕組みのレベルアップと実践 (全社、各本部・ユニット、各関連会社)
(2)部下育成の内容
 @月次行動計画書(管理職としての月次課題の設定と行動計画の具体化)
 A課題管理表(課題解決に向けての進捗管理ツール)
 B管理項目一覧表(毎月管理すべき指標と実績)
 CKY活動の活性化
の他、研修企画室として、恒常的に個々のレベルアップのための管理レベルの評価と指導を実施しながら、マネジメント・サイクル(R−P−D−Cサイクル)の回し方を新たに構築したMBOシ−トをベ−スに、つねにプロセスの中に自らを置き、次々と環境の打開に挑んでいる状態にあって初めて生きがいが得られるものかと思いますので、今後は、
自社の人材育成のあり方を見直し、組織体制の再構築を図るべく、戦略スタッフとしての社員教育専門担当者を養成していくことも実施しながら、チーム・マネジメントと企業内人材育成の未来形も考えていければと思います。
                                              以上

唐澤仁志さんの、
「伊香保実践塾・宿題@レポート」は、
「第T期生・第2番目」の到着でした。
ありがとうございました。 (by 坂部正登)


唐澤仁志さんは全社の人事担当責任者として、
会社の組織活性化と人材育成を任される立場にあります。
「企業は人なり」と云いながら、
「現実は言葉が上っ滑りしている」と彼は感じている。
その要因を自社の組織システムのハード面からと、
人材育成とコミュニケーションというソフト面の両面から考え、
現状の社内の状況を打開していこうと試行錯誤して来ている。

だがいずれも決定打となるものがない。
ハード面を強化すればするほどソフト面がついて来ないし、
ソフト面を重視しようとすればハード面の弱点が見えてきてしまう。

仕事には「縦糸」と「横糸」がある。
「縦糸」がハード面の「組織システム」だとすれば、
「横糸」は「マネジメント」の部分でありソフト面だといえようか。
そして「縦糸」は目に見えるのだが「横糸」は目に見えない。
だから会社組織が上手く機能しない場合の主要な原因は、
実はこの「横糸」の中にある場合が多い。
意外に「小さな部分」にある場合が多いので、
主要な原因をあまり大仰に考えなくてもいいのだが、
その「主要な原因」は「事が小さい」だけに、
見落とされてしまい易いのである。

唐澤仁志さんもこの「レポート」の中でちょっと触れているのだが、
昨年秋より実施してきた管理職研修の中で挙げている、

(1)「部門ミッション」と「あるべき姿」の明確化
(3)A「本部目標・方針の明確化と具体化」

この辺りが意外と障害になっているように僕には思われるのだが、
如何であろうか。
次回の「伊香保実践塾」の「第二会合」の時に、
上記の管理職研修の各資料類を持参下さればうれしいのだが。

唐澤さんが不十分な点として挙げている、
@自律的・能動的なマネジメントになっていない
B問題解決能力のレベルアップが不十分
という二つは、
実践の中で鍛えて行くものであるから、
今現在不十分であっても一向に差し支えのない問題であろう。
それよりも、
A実行計画の具体性が十分でない
とうことが上記の@Bを醸し出していると思われるのだが、
如何であろうか。

これらのことを体験的に学ぶ場が「伊香保実践塾」なのである。
同期の仲間とともに実践的に体得的に学んでいこうではありませんか。

ではでは。 (by 坂部正登)

 

組織を生き生きさせる実際的方法
『チーム・マネジメントとは』を読んで

平成20年7月31日
株式会社 ヒューマンサポート
 竹 田 恵 美 子

このチーム・マネジメントに関する内容を読んで感じた事は、まず弊社でもうまく組織運営というものが出来ていないと言うことを痛感させられます。
本体(ボルテックスセイグン)より独立してから年数は経っているものの、完全な独立では無く、当初はほんの数名で運営。現在に至っては、専門職も入れボルテックスグループの中では、形式的には独立しつつあります。ただ派遣会社という業種では、採用当初から管理職として入社してくる正社員と、当初は派遣社員として入社し、その後正社員になる者とが居ります。それにはいくつかの理由が挙げられます。
昨今、各企業が正社員雇用を掲げており、なかなか人材確保に苦慮しております。そういった中で入社祝い金支給、正社員登用制度有り等のうたい文句で採用にこぎつけている次第です。正社員とは名ばかりで、契約社員の意識のままで社員としての認識が無い。このような訳で、仮に組織はあるのですが、ある一部のみで全体的に組織としてうまく運営されていないのが実情です。
 最近では週1回の管理職ミーティングも定着し、それぞれ担当部署の一週間の報告をし、問題等が有れば皆で検討し解決策を見出す方法は取ってはいるものの、問題を投げかけてくる担当者の消極的な考え方が目立つ用に思います。要はなかなか自分では判断を下せないと言いますか、「こうしたいのですが如何でしょうか」ということが言えない。と言うのも権限を与えてやらないからではないかとひとつは思います。
そうした消極的な管理職が弊社でそれぞれが100名程の派遣社員を担当しております。その100名程の従業員が、又色々と問題を投げかけてきます。人間関係・仕事に対する不満等。早急に解決していかなければならない問題があまりにも多すぎます。
このなかに出てきます病院の婦長さんの苦労も良く分かる気がいたします。個人の主張が重んじられる昨今、厳しくすれば人は定着しない、かといって優しく(ゆるく)すればうまく廻っていかない。いたちごっこです。
派遣業界も同じです。派遣先もコスト削減により、できる限り少人数制での作業になってしまう為、時間的にも、精神的にも余裕が無くし人が定着しないのです。
このような社会情勢の中で組織に所属するスタッフを生き生き育てるというのも大変難しいところではありますが、一つ目標を持って派遣業に合ったマネジメントを目指していきたいと思います。

以上

竹田恵美子さんの、
「伊香保実践塾・宿題@レポート」は、
「第T期生・第3番目」の到着でした。
ありがとうございました。 (by 坂部正登)


竹田恵美子さんのレポートは、
なかなか複雑な問題が語られていますね。
「実践塾」で「あつかう問題」はすべてが実践的であるために、
自組織の中の問題を浮き彫りにするところから始まるのです。
ですから次回からの「発想法」でまずは何の隠し立てもなく、
ありのままの「事実データ」を忌憚なく書いてきて下さい。
そこが「問題発見」のための最初の勝負どころなのですから。
竹田さんの会社でも幹部の話し合いが定期的におこなわれており、
その時に「皆さんで解決策を見出す方法は採っているが」とありますが、
組織体の「問題解決」はまず「問題発見」から始めねばなりません。
「すべての問題の解決」は先ず「問題発見」から始まるのです。
その「問題発見」ということが定着するようになると、
その組織体は俄然生き生きとしてくるようになるのです。

僕も今まで多くの組織体を見てきましたが、
竹田さんのところのような「派遣社員」を専門に扱っている組織体は、
初めてお目に掛かる業態です。
ですからとても楽しみにしているのです。
僕はコンサルタントとして今まで、
色々な業種の企業や病院や学校や地域社会などに出かけていって、
膝をつき合わせたお付き合いをして来ましたが、
同じ業種の仕事よりも今までにお付き合いの無かった業種との付き合いが、
僕には向いているようなのです。
ですから今回の、
竹田恵美子さんのところの派遣社員専門の会社とのお付き合いを、
実は楽しみにしているのです。
せひとも、
竹田恵美子さんの持参下さる「事実データ」と「数量的なデータ」から、
竹田さんと一緒に坂部も何が学べるのかとても楽しみにしていますので、
今後を期待していて下さい。
頑張って参りましょう。

ではでは。 (by 坂部正登)

 

平成20年7月31日

組織を生き生きさせる実際的方法
「チーム・マネジメントとは」を読んで

(株)ボルテックスアーク
田  島  悦  久

組織の中で、集団が問題解決するために必要な「基本的な考え方」
と「その実際的な方法」をいかに集団の管理者がトップマネジメント
として組織を動かすか非常に丁寧に説明されています。
このなかで「チーム・マネジメント」と言う概念を 導入したこと。
又、問題解決のプロセスを「問題発見」と「問題解決」の2つにわけて
問題の本質にせまること。
とくに「問題発見のプロセス」を大切にしないと職場の力は、結集しないこと
は、あきらかである。又問題の発見が人を育てるということ、正に問題の本質
や法則性「現場での調査」と「観察 」により 簡単に問題解決につながって
いくこと。
次ぎに組織であるが、組織の目的つまり自分たちの組織は、何の為に存在
しているのか?その存在意義は、現在でも有効に生きているのかということ
を常に活性化へとつなっがてゆくこと。
この活性化が組織の目標へとつながり指導者自身の目標ずくりへとつずいて
ゆきます。そしてそこに指導者としての方針がでてくる。方針とは、個人の
行動を導き出す信念のようなもので組織の信念におきかえる。組織においては、意志の違う人間がこころを一にして同じ目的、目標のもとで働くわけですからその行動を統一する為の指針が必要となる。全くその通りで会社のなかで
この行動指針がいかにたいせつか、身をもって実感しています。最後に課題
達成の方法を指導した後の最後の仕上げつまり、仕上げの評価をしっかりと適切に実行することの大切さを私も実感しております。細部については、次回からの研修で習得出来ればとおもいます。

田島悦久さんの、
「伊香保実践塾・宿題@レポート」は、
「第T期生・第4番目」の到着でした。
ありがとうございました。 
実は田島悦久さんの「レポート」はもっと早くに、
受け取っていたのですが僕が北海道へ出かけていて、
このコメントの返信が遅れてしまいましたことを、
お許し下さい。       (by 坂部正登)

さてさて「坂部のコメント」の本論の方ですが、
田島悦久さんは、
小なりと云えども代表取締役として一国一城の主だけに、
さすがに組織運営上の重要な問題点を把握しておみえである。
しかも、
組織を生き生きとさせる「チームマネジメント」という概念を理解され、
「問題解決プロセス」の中で会社の方向に社員を結集させる為に、
もっとも重要なプロセスが「問題発見プロセス」であることを、
キチンととらえている。
また「組織運営以上のプロセス」を六項目に分けるとすれば、
「目的」「目標」「方針」「課題」「実態調査」「評価」となり、
その中でももっとも重要な項目が「方針」であることを、
今までのご自分の会社経営の中の実感として受け止めており、
また課題達成方法を部下に指導した最後の仕上げとしての、
「評価」の段階の重要性もご自身の組織運営上の実感として、
もっておられるのである。
これらの「組織運営上の六項目」にわたる「細部の修得」を、
「伊香保実践塾」の仲間と共にその活用と体得を期待して、
おみえである。
けだし慧眼であると云えよう。
何故ならば「組織運営上の各項目の実践」というものは、
大枠の外側の「概念」が重要なのではなく、
細部の具体的な方法こそが決定的に重要なものであるのだから。

ではでは。 (by 坂部正登)

第2回目の宿題  第3回目の宿題 第4回目の宿題 卒業論文

トップページに戻る